日本アメリカ史学会では7月例会を下記の要領で開催いたします。学期末のお忙しい時期かと思いますが、ふるってご参加下さい。
アメリカ史学会7月の例会では、「救済の暴力:冷戦期アメリカにおける(不法)移民・難民の事例から」というテーマで、3名の発表者が、戦争花嫁、「不法」移民、インドシナ難民を「救われるべき者」として「救済」しようとする言説・表象や実践が、実際には何を生み出してきたのかを、歴史的に考察します。アメリカ史においてしばしば「善意の行為」と捉えられてきた事例を再検討し、その「救済」や「善意」がもたらした暴力やそうした論理に孕まれていた暴力性の問い直しを試みます。移民・難民研究、冷戦期アメリカ政治文化、人権とアメリカ外交をめぐる研究などの活発化を背景に、具体的な研究報告をふまえて、皆さまとともにさらに議論を深めることができればと考えています。
日時:2013年7月20日(土)午後2時~5時
場所:東京大学駒場キャンパス18号館4階コラボレーションルーム1
パネリスト:
土屋智子(日本女子大学)「冷戦期における日本人戦争花嫁の同化:アメリカ占領期に設立された花嫁学校に焦点をあてて」
渡辺暁(山梨大学)「メキシコ・ユカタン州ペト市からカリフォルニアに渡った5001人の『移民』たち」
佐原彩子(東京大学・特任研究員)「『サイゴン・カウボーイズ』によるインドシナ難民救済:道義的責任の継続とその意味の変容」
コメンテーター:山岸敬和(南山大学)
司会:戸田山祐(東京女子大学・兼任講師)